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大島紬泥染め職人の家に生まれたごく普通の男がひょんなことからお坊さんに!? 全国的に廃寺傾向の中、奄美生まれ紬屋の息子が新寺建立を夢見て地域で奮闘中! 日常何気なく感じた事から仏教学まで分かりやすく書き綴っていきたいと思います。

2010年12月11日

誰でも悩む焼香作法

「それでは順次、お焼香をお願いいたします」

とアナウンスが流れると今まで何度も経験があるのだがその度に何となく落ち着かず、なるべくなら早く終わって欲しいと思うのがこの「お焼香」ではないでしょうか?

先に作法される方を見ますと大体の方がお香をつまんだその手をちょっと持ち上げるか、額に押し頂くか、それが1回だったり場合によっては3回だったりと様々な作法を見ることが出来ます。それをご自身も真似されるわけですがいかんせん後ろから見ていただけですのではっきりとは分からず自分の番になるとなんとなく動きが固くなってぎこちない作法になりがちではないでしょうか?


はっきりとした作法をお教えすることも無く、その都度皆さんを多少なりとも緊張感を与えていたお焼香の作法ですが

これらを正しく伝えてこなかった私たち僧侶の全責任です!

本当にスミマセン。これからは作法面のこともドンドン書いて行きたいと思います。


さて正しい作法ですが、立って焼香する立礼焼香と座って焼香する座礼焼香の2通りがありますが、通夜葬儀などはほとんどが立礼なので実用性の高い立礼の作法を書かさせていただきます。


.ご本尊や焼香台の2~3歩手前で軽く頭を下げる。
.2~3歩前に進み、香盒(こうごう、お香の入れ物)中のお香を親指・人差し指・中指でつまむ。
.つまんだお香を香炉に(正しくは香炉の中の炭のうえに置くように)入れる。
  ※その際つまんだお香を額に押し頂いたり持ち上げたりしない!
  ※焼香の前に合掌礼拝はしない。
.ご本尊に向かって合掌。
.礼拝
.また2~3歩後ろに下がり軽く頭を下げ速やかに元の席に着く。


これが浄土真宗本願寺派における正しい作法です。
また1と6の後にお悔やみの気持ちを込めて喪主様・遺族の方々に頭を下げ一礼するのも一般的なマナーからすればした方が良いのかもしれませんね。


間違えがちな所を言うと
・2~3歩前で立ち止まらず一礼していない。
・焼香そのものの作法や回数が違う。(額に香を頂いたり、持ち上げたりしなくても良い)
・合掌礼拝の時、拍手(かしわで)打っている方がいる。←これは神道系の作法ですね。



ちなみに奄美の寺院は私が知っている限りでは浄土真宗の本願寺派(西本願寺)と真宗大谷派(東本願寺)、真言宗だけしかありません。仏教系の新興宗教はまだまだありますがそちらの宗旨の作法は明るくないので割愛させていただきますが、奄美にある各宗派の焼香作法はほとんど同じなんです。
ですのでこの上記の作法を覚えられたらまず作法で間違えるという事はありません。

厳密に言えば大谷派(東本願寺)は焼香の回数が2回に変わるだけでそれ以外は同じ、真言宗においては浄土真宗本願寺派(西本願寺)とまったく同じ作法(私の記憶違いか真言は確か3回焼香だったような気がしたが、でも真言の僧侶に直接お聞きしたので間違いないと思います)

ですから
この
お香をつまんだらそのまま一回だけ焼香→合掌礼拝
の作法を是非覚えられてください。

これは通夜・葬儀・法事・あらゆる仏事で共通の作法です。

それよりなによりも
今まで前の方の焼香作法を気にしながら焼香していたときよりも
幾分堂々と作法できるようになるでしょう!

そしてその余裕が故人もしくは仏様の事を
想い偲ぶ時間を与えてくれるでしょう。

どうぞ作法は多少間違っても結構なので堂々とゆっくりされてください(そのほうが案外と見た目は良いものです)
  


Posted by ジャクシン at 09:00Comments(2)仏事作法