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大島紬泥染め職人の家に生まれたごく普通の男がひょんなことからお坊さんに!? 全国的に廃寺傾向の中、奄美生まれ紬屋の息子が新寺建立を夢見て地域で奮闘中! 日常何気なく感じた事から仏教学まで分かりやすく書き綴っていきたいと思います。

2011年04月17日

桜の便り

1年前あるご家族と知り合いになりました。
知り合ったのは葬儀がきっかけでした。

写真はそのご家族長女さまから送っていただいたものです。

東京のご自宅裏にある桜並木だそうですが
信じられないぐらい綺麗な桜です!

日本全国桜の名所と言うのはいっぱいあるんですね~face01




「願わくば花の下にて春死なん、その如月の望月のころ」



日本人は豊かな自然を深く愛し、自然との一体感を抱いてきました。
それは仏教伝来以前の日本の精神である神道の「神奈備(かんなび)」←草木の一本一本にまで神が宿るとされる考えと
仏教の天台本覚思想の「山川草木悉皆成仏(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」や「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」←生きとし生けるもの草木動物・人間だけにとどまらず国土や自然環境全てのものに仏性はあると言う思想が合わさって日本人と根本の思想となっていきます。

森羅万象すべてに霊魂が宿っているとみなす思想(アニミズム)は芸術や文学、華道や茶道に至るまでかな~りの影響力で現代で言えば宮崎駿監督の作品や『アバター』なども基本アニミズムです!
(そういえばアニミズムを程度の低い思想と考えるアメリカの保守派やキリスト教会はこの『アバター』に対しては反米・反教会であると強い不満を抱いていますねface07…)


さて

「願わくば花の下にて春死なん、その如月の望月のころ」
とは西行の有名な歌ですが勝手に現代語訳して見ます。
「出来たら私もお釈迦様が亡くなった日(2月15日)に綺麗な満開の桜の下で穏やかな気持ちで死にたいものだな」
そう言って西行は本当にお釈迦様の命日の一日後の2月16日に亡くなりました。



約1年前、その知り合ったご家族のお父様もまた桜が満開の時期にお亡くなりになりました。
上京したときに長女さまと何度も何度も見た桜が上の画像の桜です。

きっと今頃は満開の桜とお父様との想い出を重ねて自宅裏の桜並木を散歩でもしてらっしゃるのかも知れません。


奄美でもソメイヨシノを見たくなりました。

 
 byジャクシン

  


Posted by ジャクシン at 15:23Comments(2)blog