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大島紬泥染め職人の家に生まれたごく普通の男がひょんなことからお坊さんに!? 全国的に廃寺傾向の中、奄美生まれ紬屋の息子が新寺建立を夢見て地域で奮闘中! 日常何気なく感じた事から仏教学まで分かりやすく書き綴っていきたいと思います。

2010年11月26日

知っておいて欲しいのです…臨終の意味

特に医療関係者の方に知っておいてもらいたいことがあります。

今まさに命終えた瞬間の時を

 「ご臨終です」

と言いますが、厳密に言えば「終わりに臨む」ですからまだ命終えてないのです。
どちらかといえば「今まさにお亡くなりになる直前 = 臨終」ということになるでしょうか。


お釈迦様は「死に臨んだ生」の事を「臨終」と言われました。つまりこの臨終こそが真実の教えに会えるときだと。

ご自身の父や母が我が子や大切な方が亡くなる直前、誰しもが「いのち」について考えざるを得ません。いやおうなしにでもいのち真実に直面してしまうのです。その時初めてその尊厳さに圧倒され私達は言葉にはならない言葉を発するのでしょう。

またも他の人が亡くなるときに「いのち」を考えるものではありません。もちろん自分自身の死、もしくは自分のいのちは決して永遠ではなくいつか終わりがある、ということを頭ではなく心から分かった時が本当の臨終です。
本当は亡くなる事や亡くなる間際と言う意味でもありません。


医療従事関係者の方々、もしそのような場面になったら決して「ご臨終」とは言わずに

 「ご命終」

と言い換えられてはいかがでしょうか。
  


Posted by ジャクシン at 18:53Comments(0)仏教